




クロス・ヘッドでは採用した人材に研修で技術を身につけさせた後、企業様のもとで仕事をすることで実戦を積んでもらっています。元々当社では教育に力を入れる風土があって、社内にネットワークを敷くことが珍しかった時代に企業を集めてセミナーを行ったり、また自社の人材にもしっかりとした技術教育を施してきました。今のスタイルが確立したのは7、8年前くらいですが。
専門技術を身につけさせて送り出すということですね。
そうです。外部のプロジェクトに社員を参加させて成長させる。いわばお客様に育てていただくという感じですね。そうして数年間様々なプロジェクトを経験して成長した人材を社内で再び教育し、またお客様に育てていただく。社員はそうすることで更に高いレベルの技術や知識を修得し、どんどんバージョンアップする。そして最後には会社を担うような人材を育てていく訳です。例えると回遊魚みたいな感じかもしれません。
回遊というとおかしな言い方だけど、そのやり方は面白いですね。すごい効果的。普通なら育てただけで出しっぱなし、ほったらかしということも多いですからね。
最近は新卒採用にも力を入れています。というのも、そろそろ後継者のことも考えていかなければならないんです。会社の次の世代の中核となるのは、今行っている中途採用の人間がメインになると思います。新卒は更にその次の世代を担う人材です。会社も大きくなってきて、当社のDNAを受け継ぐ若い人材を待っています。彼らにもっと会社を大きくしてもらいたい。そのためには教育を惜しみませんという気持ちでいます。中途採用では最初の1ヶ月間の研修と月に1回の勉強会を行っていますが、新卒者はもっと長期間の研修からスタートしてしっかりした基礎を身につけさせようと思っています。
僕も「倉本美津留寺」という空間を3年ほどやって150人ほどの若者と触れあいました。敢えて「学校」ではなく「寺」なんですが。何をやったかと言うと、主に精神を鍛え直すことでしたね。仕事をしていて、最近面白い若者がいないと感じていたんです。若い人間で個性を出したり人前で自分の考えを表現できる、そういう人がいない。僕はテレビという影響力のある媒体で、次の世代が未来を考えられるような新しいものを作れる人を応援したかったんです。ただ働いて食べられるだけの給料がもらえたらいいという人はいらない。次の事を考えて新しいものを作って欲しい。子どもたちに夢を与えて欲しい。そうしないと次の世代に僕等のDNAが伝わっていかないじゃないですか。だからそういうことを伝える寺をやっていたんです。
それは分かりますね。新しい事を考えていかないと次の世代はないと思います。それにはやはり発想や人格も大事になる。我々のネットワークエンジニアの世界も当然技術に長けた人間が欲しいけれど、それよりもお客様の言っていることが理解できるとか、提案できるとかそういう人の方が欲しいんですよね。技術オタクのような人は多いけど、それだけでは伸びない。チームでプロジェクトを動かすにはやはりコミュニケーション力や柔軟な発想が大切なんです。新しいものを考えるにはそうした人間力が必要になる。そういう意味では望む人材の理想は同じかもしれません。
技術は後からついてくるものですからね。僕もそうだし。でも精神的なものとか、方向性って学校では教えてくれないと思うんです。寺をやっている時に遅れてくる生徒が何人かいて、おかしいだろうと。好きで入ったところに遅れてくるってどういうことやと。そこで、先に来ていた人も、遅れてきた人も両方をすごく怒ったんですね。すると中には目が輝いてくる奴がいる。「ああ、こういう怒られ方をしたことがないんだ」って思いましたね。
僕も倉本さんと同じように怒っていた時代がありましたよ。この会社は1992年創業で、僕は2001年に社長になったんですが、会社が下向きになっていて、僕が来た2001年当初は社員もすごくルーズになっていた。こんなんじゃ仕事にならないと、社員のマインドを叩き直すことを徹底的にやりました。時間を守る、仕事のクオリティを上げる、当たり前のことを当たり前にこなす。今ではみんなにそうしたことを自主的にやる風土ができましたね。
それはすごくいいですね。マインドを叩き直した甲斐がある。
今度はそういう自主性のある人材を増やしていかなければならないと思います。そういう人が出てくれば周りはそれに引っ張られてゆく。今はそういうフェーズに来ていると思いますね。
新卒の人には一番最初にこの会社でそういう体験するのはいいでしょうね。技術も精神も基礎が鍛えられる。僕も寺をやって一番良かったのは自分を慕ってくれていたある学生が、普段は大人しかったんですが自分のDNAを確かに受け継いでくれたということです。長さんはどうでしょうか?
DNAを渡すというと難しいけど、まずは教育面でしっかり教えます。レベルアップしていくためのシステムもあります。そしてスキルに見合ったプロジェクトに参加させます。つまり成長のための仕組みや器はクロスヘッドが用意します。そうした我々の働きかけに対して、同じ思いで挑戦してきてくれる人とマッチングできたらいいなと思うんです。志が同じならば会社は必ず社員の期待に応えるものを提供します。また、やりたいことがあって、それが会社の方向性として意味があるならば支援もします。それは約束します。必ず。“この会社に自分を預けてみないか”とよく言うのですが、それは我々と同じ思いでいてくれたら会社が必ずそれに応えるということです。そうした作業をつなげていくことが“DNAを渡す”ということなんじゃないかと思っています。そしてその最初のステップが当社にとっては“教育”という部分になるんです。








